検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 113 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Observations of the collapse and recovery of the temperature pedestal using diagnostics with the fast temporal resolution in JT-60U

吉田 麻衣子; 小林 進二*; 浦野 創; 大山 直幸; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 竹永 秀信; 鎌田 裕; JT-60チーム

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A209 - A215, 2006/05

 被引用回数:11 パーセンタイル:37.01(Physics, Fluids & Plasmas)

本講演では、JT-60における高時間分解能計測器を用いた周辺輸送障壁の崩壊と回復について最新の研究成果を報告する。Hモードプラズマ周辺部で観測されるEdge Localized Mode(ELM)は閉じ込め性能を決定するばかりでなく、ダイバータ板に大きな熱・粒子の負荷を与える。このためELMのダイナミクスの解明やELMにより放出されるエネルギーを評価することは、国際熱核融合実験炉(ITER)等次期装置のための重要な研究課題となっている。本研究の目的は、ELMによる周辺輸送障壁の崩壊と回復のダイナミクスの解明とELMにより放出されるエネルギーの依存性を調べることである。JT-60Uにおいて高時間分解能を有するさまざまな計測器を用い、ELM前後のプラズマ周辺部の各パラメータの計測を行った。この結果、ELM発生時にペデスタル領域での密度と温度は一旦減少し、トロイダル回転速度はELMのバーストの瞬間にプラズマ電流方向に変化し密度や温度より速くもとのレベルに戻っていることを見いだした。また、外部モーメンタム入力によりELMにより放出されるエネルギーが変わった内訳として、温度崩壊量の変化による影響が大きいと思われる結果が得られた。

論文

Temporal variation of density fluctuation and transport in reversed shear plasmas on JT-60U

竹永 秀信; 大山 直幸; Bruskin, L. G.*; 間瀬 淳*; 滝塚 知典; 藤田 隆明

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A401 - A408, 2006/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:21.5(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレット入射や電子サイクロトロン入射等の外部摂動を与えた場合に、閉じ込め性能のさらなる改善が観測されている。本発表では、その時の密度揺動と粒子輸送,イオン・電子熱輸送の変化について報告する。強い内部輸送障壁を形成した後にペレットを入射した放電では、内部輸送障壁での密度揺動レベルの顕著な減少が観測された。この時の粒子・熱バランス解析結果は、粒子輸送とイオン熱輸送は低下しているが、電子熱輸送は低下していないことを示している。一方、電子サイクロトロン入射時には、密度揺動レベルの低下を伴わない閉じ込め改善が観測されている。この時、粒子輸送とイオン熱輸送は変化しないが、電子熱輸送が低下することが観測されている。上記結果は、測定された密度揺動は粒子輸送・イオン輸送には強く関連しているが、電子熱輸送との関連は弱いことを示している。この結果は、粒子輸送・イオン熱輸送と電子熱輸送が、異なる空間スケールを持つ揺動で支配されていることを示唆している。さらに、電子サイクロトロン入射時に密度揺動が減少した放電もあり、その時の輸送特性についても報告する。

論文

Comparison of transient electron heat transport in LHD helical and JT-60U tokamak plasmas

稲垣 滋*; 竹永 秀信; 居田 克巳*; 諫山 明彦; 田村 直樹*; 滝塚 知典; 下妻 隆*; 鎌田 裕; 久保 伸*; 三浦 幸俊; et al.

Nuclear Fusion, 46(1), p.133 - 141, 2006/01

 被引用回数:54 パーセンタイル:85.24(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60UとLHDの内部輸送障壁有り、及び無しプラズマでの過渡輸送特性を調べた。非線形熱輸送モデルを用いて、電子系の熱拡散係数$$chi_{e}$$の電子温度T$$_{e}$$、及び電子温度勾配$$nabla$$T$$_{e}$$依存性を明らかにした。内部輸送障壁無しプラズマでは、LHDでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$におもに依存するのに対して、JT-60Uでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$$$nabla$$T$$_{e}$$の両方に依存した。また、LHDでは周辺にコールドパルスを与えた場合に中心の温度が上昇する現象が観測された。JT-60Uでは、周辺部に与えられたコールドパルスに対して、パワーバランスから求めた$$chi_{e}$$では説明できない非常に速い伝搬を観測した。これらは、熱輸送の非局所性を示していると思われる。ITB有りプラズマでは、LHD, JT-60UともにITB領域でコールドパルスによる温度減少が大きくなることを観測するとともに、$$chi_{e}$$のT$$_{e}$$に対する負の依存性を明らかにした。

論文

MHD instabilities leading to disruptions in low beta JT-60U reversed shear plasmas

武智 学; 藤田 隆明; 石井 康友; 小関 隆久; 鈴木 隆博; 諫山 明彦; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 45(12), p.1694 - 1699, 2005/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:24.62(Physics, Fluids & Plasmas)

強い内部輸送障壁(ITB)と中心に平坦な圧力区分布を有する負磁気シアプラズマは非常に高い閉じ込め性能を有するが、頻繁に低いベータにもかかわらずディスラプションに至る。ディスラプションに至るMHD揺動とMSEによる詳細な電流分布計測を行ったところ2つのタイプのディスラプションが観測された。一つは安全係数が整数付近で観測される前兆振動を伴わないものであり、もう一つは$$gamma$$$$>$$10msの成長率を持つITB付近から表面まで広がるn=1の前兆振動を伴うものである。これらのディスラプションの特徴を説明するために次のような簡単なモデルを導入した。表面のMHD不安定性とこれと同じモード数に対応するITB付近のMHD不安定性が同時に不安定になった場合にディスラプションに至る。このモデルを用いると観測されるディスラプションは周辺部のモードがトリガーとなるものと内部のモードがトリガーとなるものに分類可能であることがわかった。

論文

Compatibility of advanced tokamak plasma with high density and high radiation loss operation in JT-60U

竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 東島 智; 木島 滋; 仲野 友英; 大山 直幸; Porter, G. D.*; Rognlien, T. D.*; Rensink, M. E.*; et al.

Nuclear Fusion, 45(12), p.1618 - 1627, 2005/12

 被引用回数:18 パーセンタイル:51.39(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uの内部輸送障壁を有する先進トカマクプラズマの運転領域を、高閉じ込め及び高放射損失割合を達成しつつグリーンワルド密度(n$$_{GW}$$)を超える領域まで拡大した。負磁気シアプラズマでは、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1においてHモードからの閉じ込め改善度HH$$_{y2}$$=1.3を得た。この時、周辺ペデスタル密度はグリーンワルド密度の半分程度と低いにもかかわらず、強い密度内部輸送障壁を形成することにより高い平均密度を得ている。同放電では、金属不純物の蓄積が観測されており、主プラズマからの放射損失が加熱パワーの65%に達しているが、閉じ込めの劣化は観測されない。また、ダイバータでの放射損失を増大するために、ネオンを入射した放電では、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1にて、HH$$_{y2}$$=1.1,総放射損失割合90%以上を達成した。高$$beta_{p}$$ELMy Hモードプラズマ(弱正磁気シア)では、アルゴン入射と高磁場側ペレット入射により、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=0.92,HH$$_{y2}$$=0.96,放射損失割合100%を達成した。同放電でも、強い内部輸送障壁の形成により高平均密度が得られている。アルゴン輸送解析から、主プラズマ中心での放射損失はおもにアルゴンによること、ダイバータでのアルゴンの放射損失は20-40%程度であることが明らかになった。

論文

Enhanced performance and control issues in JT-60U long pulse discharges

坂本 宜照; JT-60チーム

Plasma Physics and Controlled Fusion, 47(12B), p.B337 - B348, 2005/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:10.45(Physics, Fluids & Plasmas)

本論文は、長パルス放電における性能向上と制御課題に対する最新の研究成果を報告する。先進トカマクプラズマは、圧力分布や電流分布等が強く相互作用する自律系であり、長時間維持するためにはこれらの分布の相互作用に配慮しながら適切に制御することが必要である。弱磁気シアプラズマでは、新古典テアリングモード(NTM)抑制が長パルス化に向けた主要課題である。NTM不安定化の指標に着目し、圧力分布と電流分布を最適化することにより、規格化ベータ値2.5を電流拡散時間の約10倍に相当する15.5秒間維持することに成功した。負磁気シアプラズマではトロイダル回転分布制御により圧力分布を最適化し、プラズマ崩壊の回避に成功した。その結果、自発電流割合75%を電流拡散時間の約3倍に相当する7.4秒間維持し、強い自律性を有するプラズマが定常に落ち着くことを確認した。さらに周辺輸送障壁圧力やその勾配を発生の駆動機構とする不安定性をトロイダル回転分布制御により制御できることを明らかにした。

論文

Multi-machine comparisons of H-mode separatrix densities and edge profile behaviour in the ITPA SOL and Divertor Physics Topical Group

Kallenbach, A.*; 朝倉 伸幸; Kirk, A.*; Korotkov, A.*; Mahdavi, M. A.*; Mossessian, D.*; Porter, G. D.*

Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.381 - 385, 2005/03

 被引用回数:66 パーセンタイル:96.56(Materials Science, Multidisciplinary)

ITPA活動で収集した周辺プラズマ分布のデータを利用して、6つのダイバータトカマクの典型的なELMyHモードについて、周辺輸送障壁での電子密度・温度分布,それらの勾配、及び最も急勾配になる領域の幅などに注目し、解析結果をまとめた。特に、セパラトリクスにおける密度は、高密度ダイバータ生成に重要な要因であり、ペデスタルにおける密度との比を比較し0.3-1まで広範囲で異なることがわかった。密度勾配の特性長に関して、中性粒子の密度や荷電交換反応の発生確率などのパラメータを設定し、スケーリングを行った。また、電子温度分布の勾配の特性長と急勾配領域の幅は、装置の主半径の大きさとともに増加することが明らかとなった。

論文

Transient electron heat transport and reduced density fluctuation after pellet injection in JT-60U reversed shear plasmas

竹永 秀信; 大山 直幸; 諫山 明彦; 稲垣 滋*; 滝塚 知典; 藤田 隆明; 三浦 幸俊

Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 29C, 4 Pages, 2005/00

強い内部輸送障壁(ITB)を有するJT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレットを入射した直後に、密度揺動の低下を示す反射計スペクトルの変化を得るとともに、中心密度や蓄積エネルギーの増加が観測された。ペレット入射前後での粒子及びパワーバランス解析では、実効的粒子拡散係数とイオン熱拡散係数の低下が観測されたが、電子熱拡散係数の低下は観測されなかった。密度揺動と電子系熱輸送の関係を明らかにするために、ペレット入射から20msまでの過渡輸送解析を行った。ペレットの侵入位置はITBの外側(r/a=0.8近傍)であり、ペレット溶発によるコールドパルスがITB領域に到達した後に、反射計スペクトルが変化している。コールドパルスの伝搬による電子温度の時間変化を説明するためには、反射層近傍の内側ITB領域で熱拡散係数が減少、外側ITB領域で増加させる必要があることを明らかにした。内側ITB領域での熱拡散係数減少の時間スケールは、反射計スペクトル変化の時間スケールより緩やかであり、電子温度分布の変化の時間スケールと同程度である。この結果は、電子温度分布がペレット入射前と同程度に回復した時刻でのパワーバランス解析と矛盾しない。このことは、電子系の熱輸送が測定された波数領域の密度揺動と直接的に関連していないことを示していると思われる。

論文

Compatibility of advanced tokamak plasma with high density and high radiation loss operation in JT-60U

竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 東島 智; 木島 滋; 仲野 友英; 大山 直幸; Porter, G. D.*; Rognlien, T. D.*; Rensink, M. E.*; et al.

Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11

JT-60Uの内部輸送障壁を有する先進トカマクプラズマの運転領域を、高閉じ込め及び高放射損失割合を達成しつつグリーンワルド密度(n$$_{GW}$$)を超える領域まで拡大した。負磁気シアプラズマでは、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1においてHモードからの閉じ込め改善度HH$$_{y2}$$=1.3を得た。この時、周辺ペデスタル密度はグリーンワルド密度の半分程度と低いにもかかわらず、強い密度内部輸送障壁を形成することにより高い平均密度を得ている。同放電では、金属不純物の蓄積が観測されており、主プラズマからの放射損失が加熱パワーの65%に達しているが、閉じ込めの劣化は観測されない。また、ダイバータでの放射損失を増大するために、ネオンを入射した放電では、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=1.1にて、HH$$_{y2}$$=1.1,総放射損失割合90%以上を達成した。高$$beta_{p}$$ ELMy Hモードプラズマ(弱正磁気シア)では、アルゴン入射と高磁場側ペレット入射により、$$bar{n}_{e}$$/n$$_{GW}$$=0.92,HH$$_{y2}$$=0.96,放射損失割合90%を達成した。同放電でも、強い内部輸送障壁の形成により高平均密度が得られている。アルゴン輸送解析から、主プラズマ中心での放射損失はおもにアルゴンによること,ダイバータでのアルゴンの放射損失は20-40%程度であることが明らかになった。

論文

Comparison of transient electron heat transport in LHD helical and JT-60U tokamak plasmas

稲垣 滋*; 竹永 秀信; 居田 克巳*; 諫山 明彦; 田村 直樹*; 滝塚 知典; 下妻 隆*; 鎌田 裕; 久保 伸*; 三浦 幸俊; et al.

Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11

JT-60UとLHDの内部輸送障壁有り、及び無しプラズマでの過渡輸送特性を調べた。非線形熱輸送モデルを用いて、電子系の熱拡散係数$$chi_{e}$$の電子温度T$$_{e}$$、及び電子温度勾配$$nabla$$T$$_{e}$$依存性を明らかにした。内部輸送障壁無しプラズマでは、LHDでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$におもに依存するのに対して、JT-60Uでは$$chi_{e}$$はT$$_{e}$$$$nabla$$T$$_{e}$$の両方に依存した。また、LHDでは周辺にコールドパルスを与えた場合に中心の温度が上昇する現象が観測された。JT-60Uでは、周辺部に与えられたコールドパルスに対して、パワーバランスから求めた$$chi_{e}$$では説明できない非常に速い伝搬を観測した。これらは、熱輸送の非局所性を示していると思われる。ITB有りプラズマでは、LHD, JT-60UともにITB領域でコールドパルスによる温度減少が大きくなることを観測するとともに、$$chi_{e}$$のT$$_{e}$$に対する負の依存性を明らかにした。

論文

Properties of internal transport barrier formation in JT-60U

坂本 宜照; 鈴木 隆博; 井手 俊介; 小出 芳彦; 竹永 秀信; 鎌田 裕; 藤田 隆明; 福田 武司; 滝塚 知典; 白井 浩; et al.

Nuclear Fusion, 44(8), p.876 - 882, 2004/08

 被引用回数:33 パーセンタイル:71.1(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおいてイオン熱拡散係数の径電場シアに対する応答を調べ、以下の結果を見いだした。(1)正磁気シアプラズマでは、コア部のイオン熱拡散係数は加熱パワーに対してLモード,弱いITB,強いITBへと変化することを示す。しかしながら負磁気シアプラズマでは、加熱パワー増大に伴うイオン熱拡散係数の上昇は観測されない。(2)正磁気シア及び負磁気シアプラズマの弱いITBにおけるイオン熱拡散係数は径電場シアの増大に伴い緩やかに低減する。弱いITBから強いITBへの変化において実効的な径電場シアの閾値が存在する。(3)負磁気シアプラズマにおける実効的な径電場シアの閾値は正磁気シアプラズマよりも小さい。

論文

High-beta steady-state research and future directions on the Japan Atomic Energy Research Institute Tokamak-60 Upgrade and the Japan Atomic Energy Research Institute Fusion Torus-2 Modified

石田 真一; JT-60チーム; JFT-2Mグループ

Physics of Plasmas, 11(5), p.2532 - 2542, 2004/05

 被引用回数:22 パーセンタイル:57.92(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60UとJFT-2Mにおいて、経済性と環境適合性の高い魅力的な核融合炉を目指して進めている定常高ベータ化研究の成果を発表する。JT-60Uでは、bN=2.7の高ベータプラズマを7.4秒維持したが、その性能は新古典テアリングモード(NTM)で制限された。電子サイクロトロン波入射と電子温度揺動計測を組合せてNTMの実時間制御法を開発し、NTMの完全抑制に成功した。負イオン中性粒子入射を用いて高性能化を行い、完全電流駆動プラズマで世界最高の核融合積を達成した。23keVの高電子温度プラズマに電子サイクロトロン波電流駆動を行い、極めて高い電流駆動効率を達成した。JFT-2Mでは、真空容器内に低放射化フェライト鋼を全面に装着した後、内部輸送障壁を伴う閉じ込め改善により、bN=3.3に達する高ベータプラズマの生成に成功し、先進材料プラズマ適合性試験の見通しを得た。JT-60Uでは、2003年度の後半から、加熱時間を30秒へ伸長した実験を開始する。また、JFT-2Mでは2003年度の後半に、フェライト鋼壁がプラズマ安定性に及ぼす影響を調べる予定である。JT-60のコイルを超伝導化するJT-60定常高ベータ化計画は、トカマク国内重点化装置計画として科学技術・学術審議会で承認され、その詳細な検討を大学等との連携の下に進めている。

論文

Density fluctuation measurement at edge and internal transport barriers in JT-60U

大山 直幸; Bruskin, L. G.*; 竹永 秀信; 篠原 孝司; 諫山 明彦; 井手 俊介; 坂本 宜照; 鈴木 隆博; 藤田 隆明; 鎌田 裕; et al.

Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A355 - A361, 2004/05

 被引用回数:11 パーセンタイル:34.74(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60では輸送障壁における密度揺動計測を行うため、ミリ波反射計の開発を進めてきた。原理的に反射計の信号だけで密度揺動の強度を評価することはできないため、2次元フルウェーブシミュレーションコードを用いて反射計信号を模擬し、実際の反射計信号と統計的指標を比較することで密度揺動の強度を評価する解析手法を確立した。Hモードペデスタル部の計測では揺動の強度と波数を同時に決定することができ、密度揺動が1/6以下に低下するとともにポロイダル波数が減少することが明らかになった。一方、内部輸送障壁を持つプラズマにペレット入射を行った際に観測された反射計信号急減時の評価では、密度揺動が1/2以下に低下していることが明らかになった。

論文

Impact of toroidal rotation on ELM behaviour in the H-mode on JT-60U

坂本 宜照; 白井 浩; 藤田 隆明; 井手 俊介; 滝塚 知典; 大山 直幸; 鎌田 裕

Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A299 - A304, 2004/05

 被引用回数:68 パーセンタイル:88.54(Physics, Fluids & Plasmas)

核融合炉ではELMにより排出される熱流速がダイバータ板の寿命を制限するため、この熱流速の緩和は緊急課題の一つになっている。本論文ではトロイダル回転がELMの振る舞いに与える効果について調べた。トロイダル回転を反プラズマ電流方向に増大させると、ELM周波数が低下するとともにELM振幅が低減し、ELMの全くないHモード境界プラズマが得られ、ELMがトロイダル回転により制御できることが明らかになった。またELMが消失した時に粒子束の増大が観測され、粒子制御性を示唆している。

論文

Formation conditions for electron internal transport barriers in JT-60U plasmas

藤田 隆明; 福田 武司*; 坂本 宜照; 井手 俊介; 鈴木 隆博; 竹永 秀信; 居田 克巳*; 出射 浩*; 下妻 隆*; 藤澤 彰英*; et al.

Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A35 - A43, 2004/05

 被引用回数:26 パーセンタイル:63.74(Physics, Fluids & Plasmas)

電子サイクロトロン波(EC)加熱を用いて、JT-60Uプラズマにおける電子の内部輸送障壁(ITB)の形成条件を調べた。低密度で、中性粒子ビーム加熱パワーが少ない場合に、EC加熱パワーの系統的なスキャンを行った。負磁気シアプラズマの場合には電子温度勾配が空間的に変化する点が出現し、その内側の電子温度勾配がEC加熱パワーとともにすみやかに増大し、電子熱拡散係数が1m$$^{2}$$/s以下となったのに対して正磁気シアプラズマの場合は電子温度分布は滑らかなままであり、その最大値も小さい値に留まり、電子熱拡散係数は1m$$^{2}$$/s以上であった。このことから、負磁気シアの方が電子ITBが形成されやすいことがわかった。一方、中性粒子ビーム加熱パワーが大きく、イオンのITBが形成される場合には、正磁気シアにおいても電子ITBが形成されることが観測された。これは、イオンのITBの形成に伴う大きな径電場勾配あるいは圧力勾配が電子ITBの形成に有効に働いたためと考えられる。

論文

Comparison of electron internal transport barriers in the large helical device and JT-60U plasmas

居田 克巳*; 藤田 隆明; 福田 武司*; 坂本 宜照; 井手 俊介; 東井 和夫*; 稲垣 滋*; 下妻 隆*; 久保 伸*; 出射 浩*; et al.

Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A45 - A50, 2004/05

 被引用回数:19 パーセンタイル:53.39(Physics, Fluids & Plasmas)

LHDプラズマとJT-60Uプラズマでは低密度プラズマにECHの追加熱を行うと、中心電子温度が上昇し電子系の内部輸送障壁が形成され、電子温度勾配が大きくなる。プラズマの主半径を温度勾配のスケール長で割った値(R/LTe)が電子温度勾配モデルから想定される一つの指標として用いられている。密度で規格化したECHのパワーによってこのR/LTeがどのように変化するかを調べた。LHDプラズマでは、あるパワーにてR/LTeが急激に増大し、内部輸送障壁形成に必要なECHパワーのしきい値の存在を示しているのに対し、JT-60Uのプラズマでははっきりしたしきい値が観測されなかった。この違いは輸送障壁形成機構の違いを示していると考えられる。一方、輸送障壁形成時の電子温度分布にも、LHDプラズマとJT-60Uプラズマで差が観測されている。JT-60Uプラズマでは輸送障壁が形成されるにつれて、プラズマの中心部の温度に平坦化が見られるが、LHDプラズマでは平坦化が観測されていない。これは回転変換分布(q分布)の違いが原因と考えられる。

論文

Studies of the influence of electron heating on ITB subject to advanced tokamak operation in JT-60U

井手 俊介; 鈴木 隆博; 坂本 宜照; 竹永 秀信; 藤田 隆明; 大山 直幸; 諫山 明彦; 小出 芳彦; 鎌田 裕; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 44(1), p.87 - 92, 2004/01

 被引用回数:19 パーセンタイル:53.39(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおいて、高閉じ込めの負磁気シア放電において、電流分布の制御性と閉じ込めとの関連を調べた。その結果、周辺電流駆動により閉じ込め性能に重要な内部輸送障壁の位置を広げることができ、それにより閉じ込め性能を改善できうることを示した。また、中心電流駆動を組合せることにより、負磁気シア領域での安全係数を下げることができることを示した。これらの電流駆動を組合せることにより完全電流駆動を実現するとともに、ITERの先進運転シナリオで要求されている高閉じ込め性能を高規格化密度領域で実証した。一方、電子加熱が主体となる領域での内部輸送障壁の性質を調べた。高閉じ込め負磁気シアプラズマにおいては、電子加熱割合が増加しても内部輸送障壁や閉じ込め性能に大きな影響を与えないことを明らかにした。正磁気シアプラズマにおいては、電子加熱により内部輸送障壁が減衰あるいは消滅する場合が有ることを明らかにした。炉心プラズマでは電子加熱が主体となるため、これら得られた知見は重要である。

論文

TSC simulation of ITB crash and following disruption dynamics on JT-60U high-$$beta$$ reversed shear plasmas

武井 奈帆子; 中村 幸治; 河野 康則; 筒井 広明*; 小関 隆久; 飛田 健次; 杉原 正芳; 飯尾 俊二*; 嶋田 隆一*; Jardin, S. C.*

Europhysics Conference Abstracts, 28G, 4 Pages, 2004/00

核融合炉の成立性にとって重要な課題の1つである、炉心級高ベータプラズマのディスラプション緩和の観点から、内部輸送障壁(ITB)を持つ高ベータ負磁気シアプラズマにおけるディスラプション挙動の解明が必要である。本研究では、ITBにより閉じ込め改善された領域が突如として消失するプラズマ崩壊現象を明らかにするために、JT-60Uの高ベータ負磁気シア及び正磁気シアプラズマについて、ITBで大幅に閉じ込め改善された領域がディスラプションによって崩壊する過程を、自発電流と整合する内部輸送障壁を模擬した物理モデルを組み込んだシミュレーションにより模擬した。その結果、ITBの崩壊直後には、ITBのあった領域の自発電流が急減し、それに伴い誘導電場が急増するが、誘導電流及びq分布にはほとんど変化が見られないことがわかった。このように、計測技術上困難なため全く不明であった崩壊プラズマ内部の電流密度や電場分布の物理諸量について、詳細な変動分布構造を初めて明らかにした。また、JT-60Uの高性能負磁気シア放電のディスラプションにおいて観測されている、速い電流消滅現象の背景機構について議論した。

論文

Axisymmetric MHD simulation of ITB crash and following disruption dynamics of tokamak plasmas with high bootstrap current

武井 奈帆子; 中村 幸治; 河野 康則; 筒井 広明*; 小関 隆久; 飛田 健次; 杉原 正芳; 飯尾 俊二*; 嶋田 隆一*; Jardin, S. C.*

Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.554 - 557, 2004/00

核融合炉の成立性にとって重要な課題の1つである、炉心級高ベータプラズマのディスラプション緩和の観点から、内部輸送障壁(ITB)を持つ高ベータ負磁気シアプラズマにおけるディスラプション挙動の解明が必要である。本研究では、高ベータ負磁気シアプラズマについて、ITBで大幅に閉じ込め改善された領域がディスラプションによって崩壊する過程をTSCシミュレーションにより模擬した。その結果、ITBの崩壊直後には、ITBのあった領域の自発電流が急減し、それに伴い誘導電場が急増するが、誘導電流及びq分布にはほとんど変化が見られないことがわかった。このような、ITB崩壊による自発電流の消滅,誘導電場の成長及び拡散機構,それに伴う誘導電流分布の変化など、プラズマ内部の分布構造の詳細を明らかにした。また、JT-60Uの高性能負磁気シア放電のディスラプションにおいて観測されている、速い電流消滅現象の背景機構について議論した。

論文

Current profile behavior during ramping-up phase in high bootstrap current tokamak plasmas

中村 幸治; 筒井 広明*; 武井 奈帆子*; 白井 浩; 杉原 正芳; Gribov, Y.*; 小関 隆久; 飛田 健次; 飯尾 俊二*; Jardin, S. C.*

Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.196 - 198, 2004/00

超電導・先進トカマク炉に必要な遅い電流立上げシナリオを軸対称MHDシミュレーションによって調べた。正磁気シアから負磁気シア配位へと単調に遷移させる制御にもかかわらず、外部から駆動する非誘導電流と内部輸送障壁(ITB)で生じた自発電流との競合的リンクによって正磁気シアと負磁気シア分布の間を繰り返す自己組織的な回帰現象が起きることを示した。また、その物理機構とこれが起きる運転条件を明らかにした。さらに、回帰現象に伴う誘導電場や超電導コイルに生じるAC損失について、その影響を炉工学的観点から論じた。同時に、負磁気シア・プラズマに強い加熱を加えた際の電流ホール形成の可能性を調べ、炉の運転条件についての考察を行った。

113 件中 1件目~20件目を表示